F1を見ているとよく聞くDRS。そもそもDRSってなに?という方も多いのではないでしょうか。今回はそんなDRSを詳しく解説していきます!
F1のエアロについて知りたい方はこちら!
DRSとは
DRSとはリアウィングについている可動フラップのことです!この説明じゃよくわからないですね…つまりリアウィングの上側のウィング(フラップ)がパカパカ動きますよっていうことです。写真で見てみましょう。
上の2つの写真でリアウィングの上側が閉じたり開いたりしているのがわかりますね!ちなみに左側をDRSが開いている状態、右側を閉じている状態といいます。
開いた状態だと空気抵抗が低減され速度が速くなります。閉じた状態だとより強いダウンフォースを生み出しコーナリングスピードを上げることができます。
どういう仕組みで使える?
みなさんならDRSをいろんなストレート区間で使いまくりたいですよね。しかしF1はDRSを使える場所と状況をレギュレーションで定めています。
まずDRSを使える場所をDRS区間(DRS Zone)といいます。これはサーキットの中に2~3か所、だいたい長めのストレートに設けられています。
次に使える状況ですが前方車から1秒以内にいるときに使えます。計測する位置はだいたいDRS区間の直前に設けられています。Detection Pointと言ったりします。
なので例えば単独走行をしている場合はDRSを使えません。また後方1秒以内のマシンはDRSを使えますが、後方1秒以内にマシンがいる前方の車はDRSが使えません!
なぜ導入されたの?前方のマシンが不利になるだけでは??
DRSが導入されたのは2011年です。F1は2000年以降エアロ開発が活発になり、マシン後方に大量の乱気流を発生させるようになったため後ろのマシンが近づきにくく、接近戦が見られないという状態でした。そこでDRSを導入し、後ろのマシンの空気抵抗を大幅に減少させることで2台の速度差を生み出しレースの活性化を行いました。
導入初期にはDRSの効果があまりにも大きく、簡単にオーバーテイクができてしまうトラブルもありましたが、現在ではうまく調整され2台がイーブンな状況で接近戦を行えるようになりました。
つまりもともと後方のマシンが不利な状況にあったので、それを公平な状態にするために導入されたのです!
DRSは2026年に廃止が決定!?
DRSを詳しく説明してきましたが、2025年いっぱいで廃止になってしまいます。2026年からはテクニカルレギュレーションが大きく変更になり、DRSは2つのシステムに細分化されました。
2026年以降、ストレートでウィングを寝かせ抵抗を減らす仕組みはアクティブエアロと呼ばれ、リアウィングとフロントウィングに導入される予定です。またアクティブエアロは前方1秒以内にマシンがいなくてもドライバーの意思でいつでの稼働可能です。
一方オーバーライドシステムとしての役割はパワーユニット側で受け持つようです。DRS区間などと同じような仕組みで空気抵抗の減少の代わりにパワーが増強されるということです!
2026年のレギュレーション変更についてはこちら!
まとめ
今回はDRSについて解説してみました。F1もレースを面白くするため試行錯誤が見え面白いですね。またDRSは廃止になりますがその仕組みを受け継ぎより洗練されたレギュレーションが完成したのでそちらも楽しみに観戦していきましょう!
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