F1や他のカテゴリーのマシンでも、フォーメーションラップやセーフティーカー先導中にジグザグ走行をしているのを見かけますよね。なぜそのような走行をするのか解説していきます!
なぜジグザグするの?
蛇行する理由は主に2つあります。それぞれ解説していきましょう。
タイヤを温める
蛇行する最も重要な理由がタイヤを温めることです。スリックタイヤは約100℃で一番のパフォーマンスを発揮します。なのでタイヤカバーでレース前にタイヤを温めています。しかしレーススタート直前のフォーメーションラップでは走行スピードが遅いのでタイヤが冷えてしまいます。そこで蛇行運転することでタイヤに荷重を加えたり、路面との摩擦を利用したりしてタイヤを温めているのです。
タイヤの皮をむく
もう1つの理由はタイヤの皮をむくことです。新品のタイヤは製造過程で離型剤などの化学物質が付着しており、一番グリップ力の高い状態にするには新品を少し使った状態にする必要があります。蛇行して少しだけタイヤを使い、皮むきをしてスタートで一番グリップがあるところを使えるようにしているのです。
急加速・急ブレーキもしてるけど、なぜ?
フォーメーションラップ中、蛇行のほかにも急加速・急ブレーキを見ることも多いかと思います。それぞれ解説したいと思います!
急加速
急加速は主にリアタイヤを温めるのに重要です。F1などのフォーミュラカーは基本的に後輪駆動で、スタートでは特に後輪のグリップが重要になります。急加速することで後輪に荷重を載せたり、またスピンさせて摩擦熱を発生させることでタイヤをヒートアップしています。
急ブレーキ
急ブレーキはタイヤを温める方法の1つですが、路面との摩擦を利用するのと同時にブレーキディスク・キャリパーからの熱を利用して内部から温めることができます。またF1ではカーボンブレーキが使用されているためタイヤに加えてブレーキ自体に熱をいれることも重要となり、急ブレーキによる発熱がとくに重要であるといえるでしょう。
まとめ
今回なぜジグザグ走行をするのか、そして急加速・急減速の理由を説明してきました。まとめると、
- 蛇行運転や急加速によってタイヤに摩擦を生じさせタイヤを温めている
- 急減速によってタイヤに加えカーボンブレーキも温めている
ということでした。
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